ササーダナ修行。魔術。 サードゥ 修行者。遊行者。 『サーマ・ヴェーダ』 四ヴェーダの一つ。 ヴェーダの祭式では、ウドカートリ祭官が旋律(サーマン)にのせてマントラを歌う。 『サーンキャ・カーリカー』 四世紀頃に成立したサーンキヤ学派の根本教典。 サーンキャ哲学 六派哲学の一つ。開祖はカピラ。ヨーガ学派はこのサーンキヤ哲学を取り入れたので、理論に関してはサーンキヤとほぼ同じものである。サーンキヤはこの世の原理をプルシャとプラクリティという二つの原理を立てる、いわゆるニ元論の立場をとる。この二つは永久に一つになることはない。プルシャは生き物の数だけある個人の核のようなものである。プルシャはただプラクリティを見るだけの消極的な存在で、なんの感情も持たず思惟活動もしない。一方のプラクリティは、三つのグナの働きによってプルシャの前で自らを作り変えては(これを転変という)現象世界を開いていく。それはあたかも観客に映画を観せるようなものである。プラクリティはまず、形のない精神的根源のマハットに転変する。そこからさらに、自分という思いの中心であるアハンカーラに転変する。アハンカーラから、十一の器官や眼に見えない感覚、物質のもとになる元素に転変していく。こうしてプラクリティの転変によって生まれたものが現象世界であり、今われわれのいる迷いと苦の世界である。これを(フイルムを逆回しにしていくように)、逆に転変させていって、プルシャとプラクリティだけの元の二つの原理だけに戻ろうというのがサーンキャである。そして、そのための方法が心統一としてのヨーガである。 サヴィタルカ・サマーパッティ 有尋定。 サヴィチャーラ・サマーパッティ 有伺定。 サット 真実。実在。 サット・チット・アーナンダ 実在・意識・歓喜。ブラフマンの特徴を表す時に用いられる。 サットヴァ 三つのグナ(サットヴァ、ラジャス、タマス)の一つ。 軽快・明るい・純粋などの性質。 サット・サンガ 真理を求める人たち、ヨーガを学ぶ人たちの集まり。アーシュラムではたいへん重要な修行の一つとされ、毎日行なわれている。アーシュラムに滞在する者が一同に集まってグルの話を聞いたり、聖典を学んだり、マントラやキールタンを歌う。 サティヤ 真実。誠実。 ヤマ(禁戒)の一つ。真実に生き、嘘をつかない。 サティヤーグラハ ガーンディーの行なった真理把持運動。 サハ 「共に、一緒に、共通、共同」などを表す接頭語。 サハスラーラ・チャクラ 千の蓮華を持つチャクラ。頭頂のチャクラ。 サビージャ・サマーディ 有種子三昧。 サヒタ・クンバカ 意識的に息を止めるクンバカ。これに対して、無意識に止まることをケーヴァラ・クンバカという。 サマーディ 三昧。瞑想の深まった境地であるが、その深さによりいくつかに分けられる。 サマーディ・パーダ 『ヨーガ・スートラ』の第1章のタイトル。 サマーナ 等気。五つのプラーナの一つ。胸からへそにかけて働き、栄養分やプラーナを全身に等しく運ぶ働きをする。 サマーパッティ 定。 内容においてはサマーディ(三昧)と同じ。 サンガ 集まり。集合。集会。僧団。 サン・キールタン キールタンに同じ。インド版の讃美歌。 サンカルパ 意志。強い想い。大願。ハタ・ヨーガでは、シャヴァ・アーサナでリラックスしているときに、サンカルパを使って自分の願望を潜在意識に訴える。 サンギーティ 合唱。一緒に歌う。ともに教典などを唱える。 サンサーラ 輪廻転生。インド古来の思想で、人はなんどでも生死を繰り返すこと。前世での善悪の行為によって、環境や経験や寿命が大きく左右される。この輪廻から解放されることが解脱であり、ほとんどのインドの宗教・哲学の目指すものとなっている。 サンスカーラ 潜在力。前世でのさまざまな行為や経験の記憶が種となって心の奥底に潜在していて、何かの折に触れてそれが心によみがえってくる。 サンスクリット サンスクリット語。古代インドの有識者を対象にした 「人為語」。ヴェーダ語から発展し、紀元前4世紀頃パーニニによって文法が体系づけられた。パーニニによって完成されたサンスクリットは、その後二回補修されただけで、二千数百年経ったいまも変化していない。これに対し、時代や地域によって変化していったのがプラークリットと呼ばれる「自然語」である。ヨーガの教典やマントラは、そのほとんどがサンスクリット語で書かれている。 サントーシャ 知足。満足。ニヤマ(勧戒)の一つ。 現実に対し、不平や不満を持たずに肯定的に受け入れること。 サンドラ 海。 サンニャーサ・ディークシャー グルが弟子に出家名を与えること。 サンニャーシン 放棄した人。隠遁者。仕事・家族・地位・財産など世俗的なことを捨て、精神世界に生きる人。 サンヒター 本集。本編。 サンプラジニャータ・サマーディ 有想三昧。尋・伺・楽・我想の四つの境地を含む三昧。 サンヤマ 綜制。アシュターンガ・ヨーガの最後の三つ(ダーラナー・ディヤーナ・サマーディ)を総称してサンヤマと呼ぶ。このサンヤマをどこに向けるかによって、さまざまなヴィブーティ(超自然力)が得られる。 |